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診断コンテンツにおけるロジックの種類と使い分け

2023年7月19日

診断ロジック

診断コンテンツではどんな効果を期待しているかに応じて異なるロジックを使い分けることになります。サイトエンジンでは様々な診断コンテンツの制作をしています。以下によくあるロジックの種類について事例を含めつつ紹介します。

なお、私の考えた分類方法であり、世間一般では異なる表現が使われている可能性があります。ただ、それぞれ内容を知っておいていただければ説明する際に大きく認識がずれるようなことはないと思います。

フローチャート型

設問数を少なく抑えたいときに向いています。回答によって次の質問を分岐させていって結果を3~10程度で出し分けます。設問数はシンプルに3~5問程度にすることが多いです。

設問数が少なくなるので、多くの人に最後まで完了させてもらいたい、つまり成約率を上げたいときに向いています。

ロジックとしては簡易的なものになります。作成の手間が少なくなるというメリットの反面、結果を詳細に出し分けることができないために、納得感を出したり、行動喚起をしたりするのにはあまり向いていないと言えます。ライトなSNSでの投稿などの行動は促せても、いざ購入や会員登録となると、率が高まらない可能性があります。一方で、UGCを増やして認知度を上げたいときに使い勝手が良いです。

採点型

明確な正解がある設問で加点していって、合計点の範囲で診断結果を出すようなロジックです。

たとえば、100点満点の診断で、20点刻みで5パターン、25点刻みで4パターン出し分けるといった方法があります。

設問のカテゴリをいくつか作っておいて、カテゴリごとの得点をもとにレーダーチャートを作成して表示させるようなケースもあります。カテゴリごとの診断結果や解説文を用意しておけば、それらの組み合わせでかなり詳しい診断結果が出来上がります。

以下はサイトエンジンで提供しているコンテンツマーケティングチェックという診断コンテンツの結果画面です。カテゴリ別の得点をレーダーチャートで出しています。このチャートの画面から下にスクロールすると、カテゴリごとの評価と改善方法などがテキストで読めるようになっています。

コンテンツマーケティングチェック診断結果

設問がユーザーによって途中で切り替わらないため、何回受けても同じ内容になります。

ユーザーが意識している課題がいくつかの分類に整理できる場合に向いています。

条件分岐型

特に正解がない選択肢を用意して、ユーザーに自分の要望や性格に近いと思うものを選んでもらい、診断結果を出し分ける方式です。この種類はだいたい設問数を20~50問程度と他のものと比べると多く用意します。

特に正解がない傾向や性格などを診断するコンテンツであるため、ある程度設問数がないと、納得感のある診断結果になりにくいためです。

設問・選択肢の種類は以下のようなものどれか1つ、もしくはそれぞれ10問ずつなど組み合わせて実施します。

  • 「とても当てはまる」を左に、「まったく当てはまらない」を右にした5段階の選択式
  • 当てはまるものをすべて選んでもらう複数選択式
  • 「はい」か「いいえ」で回答していただく2択

そうして回答してもらった結果を元に、ある程度細かく条件設定して、結果を出し分けます。複数の指標をパラメータとしておいて、それらの数字の大小の組み合わせで異なる結果が出るようにします。

以下はサイトエンジンの運営するラクテスというサービスで提供している適職診断の診断結果の画面です。

適職診断

ラクテスのサービスページにもお名前を掲載させていただいていますが、診断を作るにあたって、大学教授にロジックの作成を依頼しています。ロジックをきちんと作り込むために、設問に含める要素を抽出するためのインタビューや、サンプル受検を200名に依頼して、結果に応じて設問や診断結果を調整するといった取り組みもしています。

すでに登録済みのユーザーに行動を促すようなときにおすすめです。たとえば、以下のような用途があります。

  • 人材会社が求職者に向けて診断を用意し、診断結果に基づいて自社に掲載している求人の中でおすすめのものを紹介して成約数を増やす
  • 不動産会社が住宅展示場に訪れた人や、資料請求・お問い合わせしてきた人に対しておすすめの住宅の診断を用意する
  • 美容や健康食品などで生活習慣や体質などにあった製品、成分などを紹介する

目的・目標にあわせてロジックを選ぶ

診断コンテンツを作る目的や目標、ターゲット層、想定している集客方法にあわせてロジックを選びます。

すでに自社サイトに流入している方々に向けて届けるのか、それとも広告などを使って新しく集客するのかでユーザー属性は変わってくるかもしれません。診断コンテンツのテーマや内容は流入してくるユーザーの訪問意図や属性によって変わります。

KGI・KPIを設定してから、それらを達成するためにどのロジックが良いかを考えましょう。

  • 拡散や認知拡大
  • リード獲得(≒成約率改善)
  • MQL、SQLなどに対して購入・契約に近づいてもらうリードナーチャリング
  • 購入数アップ

など、用途に応じて適切な設問数やロジックは異なります。最優先したいKPIを決めて、その指標を向上させることを重視して作り方を決めます。たとえば、拡散や認知拡大を狙うのであれば、あまり購入しなさそうなユーザーも含めて対象になるようなロジックやテーマにする必要があります。

また、購入数アップを目指すときには、ニーズが顕在化しているユーザーを集客して診断コンテンツを見てもらいます。そのときも取り扱う商品の性質によって診断コンテンツのロジックを買えます。

  1. 商品をユーザーごとにカスタマイズしたり多様な商品から適切なものを選んでもらったりするときに、しっかりした条件分岐型の診断を受けてもらうことで適切な商品をおすすめできるようにする
  2. 単品通販ですごく簡易的なフローチャート型の診断を記事LPなどに差し込むことで、購入用LPへの遷移率・成約率を上げる

このように、同じ購入数アップを目指すときでも、商品や集客方法によって診断コンテンツのロジックを使い分けます。

サイトエンジンでは診断コンテンツ制作代行サービスを提供しています。診断コンテンツの企画設計から制作まで対応いたします。診断コンテンツ単体ではなく、ターゲット層や集客方法など全体像を考慮した制作で、目標達成を支援しています。

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毛塚 智彦

この記事を書いた人

毛塚 智彦

2006年からデジタルマーケティングを開始し、2008年にサイトエンジンを創業しました。 SEO、コンテンツマーケティングが得意です。立ち上げた直後のメディアから、数千万PVあるようなポータルサイト・ECサイトまで、幅広く関与してきました。 業務ではマニュアル作成などの仕組みづくり、事業立ち上げ、採用などを担当しています。 Twitter

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