生成AI(人工知能)、どのように使っていますか?
生成AIが一気に身近な存在となってから約1年半。業務効率化の手段としてはもちろん、個人の学びや日常にも入り込んできています。Webマーケティングの支援を行う弊社が特に得意な分野は「記事コンテンツ制作」と、生成AIに置き換えられやすい商材。だからこそ危機感を持ち、逆にAIツールを「使いこなす」ことを奨励しています。「食われる前に食ってやれ!」ということですね。
今回はそんな弊社のメンバーに「生成AIの使い方」に関するアンケートを実施。集まったリアルな声をもとに、現場の活用状況をレポート形式でお届けします。みなさまの業務効率化のヒントになるかも?
「AIツール、どのように使ってますか?」

まず使い方の頻度が高い用途を尋ねたところ、上位は以下の通りとなりました:
- アイデア出し
- 調査・情報収集
- テキスト作成(メール文案、社内記事の草案など)
その他にも、
- スプレッドシートでの関数作成
- チェックツールとしての活用(誤字脱字、整合性)
- テスト問題や見出し案の生成
など多彩な使い方が見られました。
生成AIは間違った情報を返答することもあるので、もちろん人力での確認が必要。「アイデア出し」「調査・情報収集」ともに多くのメンバーが使っていますが、「最初に概要を確認する」「どのような観点で広げていけばよいかのヒントを得る」という使用方法をすることが多いです。そういった点では、この2項目は近しい使い方と言えるかもしれません。
AIツール別・おすすめの使い方
使い慣れている人ほど、ツールの“使い分け”をしている傾向がありました。それぞれ使い方をご紹介します。
NotebookLM
NotebookLMはアップロードした資料やリンクをもとに要約や質問応答ができる、Google提供の生成AIノートツールです。調査や情報整理、資料理解の効率化に便利なこのツールを、弊社メンバーはこんな風に使っているようです↓
- ボリュームのある英語の資料(Googleのガイドライン等)の内容を理解する際、NotebookLMに内容を読み込ませ要約してもらいます。
- 自社メディアブログ記事を書く際、研修動画や社内資料をNotebookLMに投げて、合わせて要約させる。複数の資料から構成案、見出し案を出してもらえるため、便利です。
文章作成ツール
ChatGPTを万能ツールとして使用する人もいましたが、Anthropic社が開発した生成AI「Claude」と使い分けをするという声も。弊社での使い方はこちら!↓
- 人間らしい文章が欲しい時はClaudeですが、文章をブラッシュアップして欲しい場合はChatGPT 4oを使います。
- ChatGPTは原稿修正にも便利。
- Gmailの文書作成サポートAIがとても優秀です。
特に絶賛の声が聞かれたのは、Gmailに実装されたAIによる作成サポート機能。「『すみません、そちらの事情もわかるんですが、ちょっとこのご要望は追加料金もらわないと厳しいです』を失礼のない感じに書きたい……」という時など、文章に苦心する時間をかなり短縮できます。
画像生成・スライド作成
視覚に直接訴える画像やスライド資料も、生成AIで作れるようになってきています。「画像作成にChatGPT 4o」を使うといった基本的な使い方のほかには、以下のような活用方法が聞かれました。
- スライドの作成にGammaを使用する。
- 簡単な提案資料などの作成に FeloやMiriCanvasが使える気はしますが、カジュアルすぎるのが難点。
構成提案からスライド生成まで自動化できるWebプレゼンテーション特化AIツール「Gamma」、ポスターやスライド資料をテンプレートベースで手軽に作成できるAI搭載オンラインデザインツール「MiriCanvas」、与えた要件や目的から、カジュアルなスライド資料を瞬時に生成できる「Felo」など、さまざまなツールを取り入れています。まだ使い方を模索している部分もありますが、まずは試してみることが大事!の精神です。
生成AIの業務活用アイデア集:社内の上手な使い方を紹介
そのほか、アンケートでは「我ながらこの使い方うまいわ~と思う使い方」も教えてもらいました。
- 横並びで記載されたエクセルを、「縦長形式(long format)」に変換する際、GoogleスプレッドシートのApps Scriptに貼るスクリプトコードを考えてもらった。
- GA4の設定などがうまくいかないとき、「こういうことがやりたくて、今ここまでやったんだけど、どこが間違ってる?」と画面スクショと合わせて質問して教えてもらう。
- ちょっとしたCSSやHTMLを書き換えたいとき、「ここのこの色をこれに換えたいのでコード書いて」みたいに作ってもらうと凡ミスがなくて良いです。テーブルタグとかうっかり余分に<td>消してぶっ壊しがちなので……
「やりたいことは明確なんだけど、細かいやり方がわからない」という時、AIツールは「詳しい人が隣に立って教えてくれる」ような使い方ができ便利です。特にChatGPTはこういったちょっとしたシステム系の分野は強いので、簡単なお願い事をしやすいですね。
- キーワード選定時、大量のキーワードの検索意図やペルソナ調査に使う。
- 助成金の申請手順など、行政のサイトの説明文がとてもわかりづらいので、要約させたり、効率的な作業フローの順番を教えてもらったりしています。注意点も参考になります。
- お客様フィードバックを原稿に反映する際、「以下のような指摘がありました。指摘に沿って修正してください。修正箇所にはマーキングしてください」のプロンプトを投げる。このプロンプト自体も辞書登録してあるため、毎回手入力する必要がないようにしている。
大量であったり複雑であったりする資料を読み込ませ、内容をまとめてもらうなど、人間がやると時間がかかることを短時間でやってもらえます。まさに業務効率化。
- ChatGPTに「この2つのPDFファイルを統合して。」と投げたら普通にやってくれた。
普通にありがたい!「そういうこともできちゃうんだ」みたいなもの、結構ありますよね。まだ見つけられていない活用方法もたくさんありそうです。
仕事以外でも活躍!生成AIのプライベート活用例
おまけ質問として、業務で関係のない部分でどのように使っているのかも聞いてみました。
- イラストを作ったり、動画を作ったり。
- 話しながら考えたいときや、まだ自分の中にイメージしかないことを言語化したいとき、音声モードを使います。
- Japanese proofreader(校正者), ママ友への返信内容を考えてもらうなど(海外出身のメンバーによる回答)
- 英会話の練習相手。
- 業務と同じように事実確認や検索代わりに使います。
- 食事のカロリー計算、体調不良の際の相談など。
- 家族旅行のアイデア出し。子どもの年齢や家族構成、地域、日程、シーズン、すでに経験したことを除くなどの条件をつけて案を出してもらいます。
- 教皇選挙を見にいくときに「これから見に行くので、ネタバレにならない程度で知っておくと良い事前知識を教えて」と質問したら、とても良い塩梅で情報をリストアップしてくれました。
- NotebookLMにyoutubeに上がっている海外スポーツ選手のインタビュー動画URLをアップして、内容を翻訳してもらう(ChatGPTはyoutube URLでは翻訳対応してくれないが、NotebookLMなら可能)。
と、さまざまな活用シーンを共有してもらいました。普段から活用することが業務での活用のヒントにもなるので、ぜひこれからも色んな使い方を共有する場を作っていけたらと思います。
なお「子どもの夏休みの作文の宿題2本のうち、1本をChatGPTに書かせた(ただし、自力で書いた方が入賞した)」という回答にはクスっとしてしまいました(苦肉の策だったのでしょう……)。AIが高度になったとはいえ、まだまだ人間のほうが勝るシーンは多いようです。
おわりに:AIは「使う」から「付き合う」時代へ
今回のアンケートからわかったのは、生成AIがもはや特別なものではなく、「共に考えるパートナー」になりつつあるということ。
実をいうと、この記事も「このアンケート結果を使って社内ブログを書くので、ドラフトを作成してください」とChatGPTに依頼して、それをベースに作成しています(とはいえ、たくさん書き換えましたが!)。使える部分は使い、足りないところは人間の力で補い、上手に付き合って業務を効率化していくことがこれからの時代に必要とされることでしょう。
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