コンテンツ制作ブログ

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【オーリーズ×サイトエンジン】広告とコンテンツマーケティングで売上を最大化する方法

2023年4月6日

現在、多くのユーザーがWebを利用して情報収集を行っているため、WebコンテンツとWeb広告をマーケティングに活用することはBtoB企業にとって必要不可欠です。

2023年3月23日、コンテンツマーケティングの実績を多く持つサイトエンジンと、運用型広告を中心にマーケティング支援を行う株式会社オーリーズが共催セミナーを開催し、コンテンツと広告の活用方法についてお伝えしました。本記事では、当日のセミナー内容をレポート形式で紹介します。

登壇者紹介

サイトエンジン株式会社 デジタルマーケティング事業本部 荒井 皓平(あらい こうへい)

オウンドメディア構築・運営とコンテンツ制作を経験しサイトエンジンに入社。 入社後はコンテンツ制作やディレクション、効果検証など、コンテンツマーケティングに幅広く携わる。 現在は月に20本のセミナー運営と10本の登壇経験から、データに基づいた科学的アプローチで集客や売上アップにつながるコンテンツマーケティングを広めている。

サイトエンジンについて

「自己表現にテクノロジーとアイデアを」という経営理念に基づき、あらゆる企業のコンテンツ制作・デジタルマーケティングに関するコンサルティングを行う。そのノウハウの蓄積を活かし、2021年よりデジタル人材の採用見極めや教育支援のためのSaaSを提供スタートした。お客様企業が将来内製化できるように支援しつつ、月間800~1,000記事ものコンテンツ制作や分析を行っている。

株式会社オーリーズ マネージャー 肥田 悟志(ひだ さとし)

動画広告推進と広告効果計測に関する社内プロジェクトを立ち上げ、YouTubeやFacebook、LINEを中心とした動画広告の責任者を担う。動画活用のフレームワーク開発やクリエイティブディレクションの体系化、マーケティングミックスモデリングによる効果計測を推進。現在はマネージャー兼オーリーズのマーケティング責任者を務める。

オーリーズについて

運用型広告を中心としたマーケティング支援を行う広告代理店。「NPS®経営」「分業をしない」「下請をしない」「多様な報酬形態」といった取り組みにより、クライアントと深い協業関係を築く支援スタイルが特徴。これまでのNPS®スコアの平均は「32pt」と、クライアントから高い評価を獲得し続けている(計測を開始した2018年12月から、最新の2022年9月までの平均)。また、創業時より広告運用のインハウス支援サービスを提供し、数多くのクライアントのマーケティング投資効率と組織アジリティの向上に貢献している。

第1部:Webサイト経由の売上を伸ばすためのコンテンツ作成&運用術(サイトエンジン)

リード獲得にWebサイトとコンテンツが重要な理由

サイトエンジン 荒井(以下、荒井):
弊社がBtoB企業のクライアントのうち、商品サービスの購入・選定に密接に関わる意思決定関与者218名を対象に行ったアンケート調査では、仕事上の商品やサービス購入を検討する際、多くの購入担当者は「公式サイト・Webメディア」を参考にしていることが分かりました。新型コロナウイルスの流行が落ち着き、徐々にオフラインに移行する動きはあるものの、まだまだ公式サイト、Webメディアは情報源として強いです。

また「どうやってWebサイトを見つけたか」という質問に対して最も多かった回答は「検索エンジンでキーワード検索」でした。

さらに「検索結果に表示されたWebサイトを平均何サイトクリックするか」という質問には、76%の人が「10サイト以下」と回答しています。検索結果の1ページには10サイト表示されるので、2ページ目までは見ないということです。

これらのことから、オンライン上での集客・リード獲得にはやはり企業のWebサイトが重要といえます。また、Webサイトに訪れた人にお問い合わせをしてもらうためには、Webサイトのコンテンツを充実させる必要があります。

具体的なコンテンツの作成・運用フロー

荒井:

コンテンツの作成・改善を行う際、まずは以下の3つの軸でコンテンツテーマを考えるのがおすすめです。

3つの軸のうち、競合他社との差別化を目的として、まずは自社がやる意義や強みと合致しているコンテンツを優先しましょう。

自社のやる意義や強みと合致しているコンテンツについて、弊社が支援する場合は競合調査や社員インタビューなどを行ってコンテンツを提案しています。しかし、外注せずにコンテンツを考える場合はなかなか難しいと思います。

そこで、ある程度どのような企業でも使えるコンテンツ案を以下に紹介します。

特に作成をおすすめするのは「お客様からよく聞かれること」です。自社しか持っていない情報をコンテンツに落とし込むことができます。

残りの2つ「コンバージョン(以下、CV)※に貢献する」「集客に貢献する」コンテンツも、Webサイトから売上を上げていくためには重要です。以下の図のような分類で優先順位を決めていくと良いでしょう。

※CV(コンバージョン):購入やお問い合わせなど、Webサイトの目標としているアクションをユーザーが起こすこと。

既にコンテンツがある程度存在する場合は、そのコンテンツをジャンル分けして上記のようにマッピングし、優先順位をつけていきます。まだコンテンツが全然ない場合は、上の図を参考に①→②→③→④の順に作成してください。

CVに貢献するコンテンツと集客に貢献するコンテンツでは、基本的にはCVに貢献するものから作ると良いです。いくら集客しても、CVにつなげるためのコンテンツがなければCVは発生せず、集客が無駄になってしまうからです。

コンテンツマーケティングで継続して成果を出すコツ

荒井:

コンテンツを投稿したり、Webサイトのページを更新したりすることがゴールになりがちです。しかし、一定のスパンで効果測定をして、その効果測定の結果を改善につなげたり、新しいコンテンツ案を考えるというサイクルを回すことが重要です。

もう一つ重要なのが「コンテンツの横展開」です。文字ベースの記事コンテンツを作成したら、要約してSNSに投稿したり、メルマガで一部を抜粋してお役立ち情報としてお伝えしたり、動画にしてアップロードしたりなど、いろいろな横展開の方法があります。このようにコンテンツを様々な形に変えて展開をすることで、流入の経路を増やしていきましょう。サイトエンジンでは文字のコンテンツを別の形式のコンテンツに横展開することはもちろん、これらをゼロから作成することも可能ですので、是非ご相談ください。

サイトエンジン株式会社-Webサイト向けコンテンツの制作・運用

第2部:商談獲得単価が60%低下!BtoB企業で運用型広告の成果を最大化する秘訣とは(オーリーズ)

商談獲得を最大化する広告運用の全体像

オーリーズ 肥田(以下、肥田):

上の図は広告運用の全体像です。大まかに分けて3つのフェーズがあり、どのフェーズに進んでいるかによって取り組むべき施策が変わります。またどの要素がネックになっているのかもお客様によって異なります。

そこで今回は、自社にどういう課題があるかを明らかにしていただけるような情報提供ができればと思います。

商談に対する最適化のインパクト

肥田:

上の図は、弊社が支援した法律系SaaS、マーケティングSaaS、製造業における獲得商談数と商談獲得単価を表したものです。商談への手動最適化を行うことによる改善インパクトは十分にあることが分かります。

商談への手動最適化

肥田:

「商談への手動最適化」のためにまずやらなければならないのは、広告配信が商談までつながっているかを分析するためのID(パラメータ)を付与することです。キーワードごとでも良いです。

次に、IDごとに商談情報を集計します。どのようなキャンペーンで来ているのか、どのようなキーワードで来ているのかが分かります。集計を行うには、MAツールの導入か、自社開発のツールが必要です。

さらに、結果を分析して運用を改善します。

課題を発見して運用を改善した例として、某SaaSの事例を紹介します。弊社がご支援する前のこのお客様は、総リード獲得単価(CPA)の安さだけで判断し「ブロード」の広告配信を月額200万円から500万円まで強化していました。その結果オンラインCVは伸びたものの、商談数が増えていないことが課題でした。

そこで弊社は、リードを無効リードと有効リードに分け、リードの質を評価しました。そうしたところ「ブロード」からの有効リード獲得単価が高いことが判明しました。「ブロード」の予算を他キャンペーンに再配分し成果を出すことができました。

しかし、成果の悪いキャンペーンから良いキャンペーンに予算を移動させるだけでは対症療法的です。悪いキャンペーンについては有効リードを取れるよう根本的な改善を行うことが大切です。

商談獲得単価が安いリード化経路の探索

肥田:

商談獲得時点の単価を最適化するには、商談化率が高く、獲得単価が安いリード化経路を探すことが必要です。

顕在層ではお問い合わせ、潜在層ではホワイトペーパーのダウンロードで個人情報を入れてもらいますが、顕在層のリード化にはCV単価も高くなってしまう傾向にあります。

また同じリード化経路でも、媒体によって単価は異なるため、媒体ごとにどの経路から獲得するのが最適かを見る必要があります。

ここで、マネーフォワード社のリード化経路探索事例を紹介します。

Googleの検索窓に「会計ソフト」というキーワードを入れて検索すると「クラウド会計ソフト無料トライアル」という広告が出てきます。一方Facebookでは、「漫画で分かる経理DXへの道」という、少しカジュアルな広告が出てくるようになっています。

商談化率が良い広告はオンラインCPAが高く、商談獲得コストが高くなってしまいます。そのため、媒体やキャンペーンごとに、最も安価に商談獲得につながるリード化経路を導き出すことが大切です。

しかしビジネスが大きくなると媒体が増え、見るべき指標が細かくなっていきます。その場合、BIツール※のダッシュボードで管理することが必須となります。

※BI:Business Inteligence(ビジネス・インテリジェンス)の略。BIツールでは、蓄積した膨大なデータの分析が可能で、結果を企業の意思決定に役立てることができる。

商談への自動最適化

肥田:

また商談の自動最適化が徐々に必要になってきます。オフラインCV※のインポートは、検索プラットフォームごとに構築すると非常に大変です。BingではそもそもオフラインCVの最適化機能が実装されていません。しかし、BingはWindowsのデフォルトブラウザ「Edge」に採用されている検索エンジンであり、PCからの検索のシェアは高く、BtoBには外せない施策です。

※オフラインCV:Webサイト上で広告を見たユーザーが、実店舗などWebサイト以外で購入や問い合わせに至る行動のこと。

SearchAds360を利用すれば、Bingを含む複数媒体で運用を自動化できます。これにより、運用工数や開発コストを下げられます。

マーケティング戦略を意識した広告運用

肥田:

今までお伝えしたことをやり切ってしまうと、広告のみではそれ以上成果を出すことが難しくなってきます。そこで、マーケティングやセールスなど他部署の施策との連携が大切です。

マーケティングやセールスの戦略は会社によって違うため、ここでは、Selesforceの成長を実現している組織営業のフレームワーク「The Model」を紹介します。

マーケティング、インサイドセールス、外勤営業、カスタマーサービスの各チームが持っているKPIは上図の通りです。マーケティング部署は、案件化しやすそうなリードをインサイドセールスに渡す必要があります。

上のFacebook広告の例では、出稿から1か月後など短期で商談化するものもあれば、商談化に時間がかかるものもあります。

短期的な視点では獲得単価の高い経路は停止するべきですが、施策をさらに展開していくためには、1年後2年後を見据えた長期的な提案をすることが大切です。

上図の赤枠部分「ウェビナーB」はすぐに商談化するものではありませんが、コストを考えると非常に優秀です。ナーチャリングする仕組みを整えると商談獲得単価が大きく下がります。マーケティングとセールスの戦略がどうなっているか改めて意識することによって、頭打ちを突破でき、成長につながります。

自社の広告運用に関する課題を解決したい方は、オーリーズにご相談ください。

株式会社オーリーズ-運用型広告を中心としたマーケティング支援

また本セミナーの参考記事としてこちらも良ければご参照くださいませ。

【BtoB事業者向け】オフラインCVを活用し、成果をあげた具体的事例

第3部:質疑応答

話題のチャットGPTは記事作成に使えそうですか?

荒井:

最近とても話題なので、この質問が来るのではないかと思っていました。結論から言うと、アシスタント的な使い方は十分できます。ただ、チャットGPTで記事作成を完全自動化することは不可能であると考えます。

アシスタント的な使い方というのは、例えば、コンテンツ記事の情報を網羅できるようなテーマ案を出してもらったり、自分で考えた文章の別の表現を作ってもらったりなど、必ず人間の手を加えて使う方法です。

チャットGPTでは、出力される文章の情報源が分からないため、意図せず著作権を侵害してしまう恐れがあることに注意してください。また、事実と全く異なる情報が平気で出力されることもあります。そのため、チャットGPTに書いてもらった記事をそのまま投稿することは避けてください。

作成したコンテンツの効果測定を行う際、具体的にどのような指標を見れば良いですか?また、どのくらいのスパンで効果測定を行うべきですか?

荒井:

指標はたくさんありますが、基本的にはアクセス数とCV率を見てください。効果測定のスパンは、コンテンツマーケティングの状況によって異なります。ゼロベースでこれからコンテンツを作る場合は、記事を作ってから成果が出るまでに6か月~1年かかることもあるので、そのくらいのスパンで見ていただければと思います。

効果測定では、記事ページから直接CVに至る割合を見れば良いですか?

荒井:

集客に強いコンテンツのようなそもそも直接CVが難しいコンテンツを正しく評価するためには直接CVだけでなく、間接CVも見てください。

コンテンツの種類を理解して、種類ごとの評価基準を設定することが重要です。

まとめ

新型コロナウイルスの流行が落ち着きを見せている現在でも、業務で使用するサービスや商品を購入する際には、多くの企業がWebサイトで情報を収集しています。

Webサイトに訪れてくれた人をお問い合わせなどのCVにつなげるためには、お客様からよく聞かれることなど「自社ならではのコンテンツ」を充実させる必要があります。

また成果を出すためには、コンテンツマーケティングと並行してWeb広告運用に取り組む必要があります。配信した広告が商談につながっているかをツールで分析することで、有効な施策が明確になり、運用を改善できます。商談化率が高く、獲得単価が安いリード化経路を模索しましょう。

サイトエンジンでは今回のセミナーのほかにも、デジタルマーケティングに関する無料セミナーを平日ほぼ毎日開催しております。ぜひご参加ください。

サイトエンジンのセミナー情報

満永 亜美

この記事を書いた人

満永 亜美

サイトエンジン株式会社の社内Webライター。自社サイト内の記事をはじめ様々な記事のライティング・校正を行っています。

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